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華のしずく~あなた色に染められて~

第5章 【華のしずく】~永久(とこしえ)~

 たかだか女一人にいかめしい屈強な大の男が数人、常にその身辺を見張っている。それは、いささか滑稽なほどの警戒の仕方であったが、佐竹家の残党が亡き主君信成の妻であった珠々を旗印にして佐竹氏再興の挙兵を起こさないとも限らない。それを羽柴側が懸念しての処置であった。

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