テキストサイズ

華のしずく~あなた色に染められて~

第8章 【雪の華~華のずく~】 三

「フン、切支丹が聞いて、呆れるわ。敬虔な切支丹があまたの側女を侍らせ、生け捕った敗将の妻や娘を手込めにするとは」
 信晴の嘲笑混じりの言葉に、徳姫はキッとなった。
「義父が何の罪もなき女性(にょしょう)を手込めにしたなど、全くの偽りにございます! 誓って、義父はそのようなことはしておりませぬ」
 徳姫が懸命に言うのへ、信晴は嘲笑った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ