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華のしずく~あなた色に染められて~

第14章 【残菊~華のしずく~】二

 秀吉は、後に召し上げた新しい側室に再び「京極局」と名乗らせた。そのことから、人々は彼がよほど先の京極局―つまり、五喜に未練があるのだと噂したが、何故、そのお気に入りの側室を秀吉が突然家臣に下げ渡したのかは疑問であった。
 五喜は時治との間に三男二女を儲けた。時治も秀吉がやがて天下人となり、その最期を迎えるまで忠勤に励んだと云う。

               (【残菊~華のしずく~】おわり )

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