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華のしずく~あなた色に染められて~

第20章 【朱夏~華のしずく~】

 再度愕い藍丸は、すぐに男の身体が小石か何かのようにはるか彼方に吹っ飛んだのを認めた。
「いい歳をした大の男が年端のゆかぬ娘にちょっかいを出すとは、恥知らずめが」
 尻餅をついている男の前に、一人の若者が仁王立ちになっていた。腕組みをして、男を睨みつけている。
「相手はまだ子どもではないか。良い加減にしろ」

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