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華のしずく~あなた色に染められて~

第24章 【夕桜~華のしずく~】其の参~山梔子(くちなし)の夜~

 突然の求婚を受けてから二月(ふたつき)後、秀康はその言葉どおり、帰蝶と婚礼を挙げた。秀吉と秀継の四十九日の法要を終えてからではあったが、秀継の喪が明けるまで、せめて一周忌の法要を終えるまで待ってはいかがと異を唱える重臣も多い中、秀康は祝言を強引とも思えるほどの早さでとり行った。

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