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いつまでも、何年経っても切なくて

第2章 大切な人

莉子は兄貴と話す時、白い頬がピンクになる。


俺にはそんな顔したことないのに。


俺は嫌だった。


莉子の初恋が俺じゃないってことが。


だから、あの時言ったんだ。


俺自身に言い聞かせるように


そんなの初恋じゃないって


莉子にも思わせるように


年上に憧れてただけだろ、と。


俺は莉子の初めてが全部欲しい。


初恋も、初めてのキスも、初めてのエッチも、


莉子の初めては全部俺とじゃないと嫌なんだ。

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