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会議室から恋。~黒田~

第2章 2

「やっほー。櫻井さんどこ行ったのー?」

経理課の“村田さん”が、封筒を持って登場した。

「…さぁ」

「あれ?なぁんか目の色かわったね、“黒田様”?」

「…それ、やめてください」

「気にしてんの?かっこいいのに」

目を合わせようともしなかったオレの肩をポンと叩き、“村田さん”はどこかへ消えた。

管理課から経理課までの距離はかなりあり、そこまで噂が広まっていることに驚いた。

ため息をつき、気分転換に、新しいファイルを開いた。

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