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片想いの行方

第13章 好きでいてもいいですか?

7月最後の日曜日。


ついに蓮くんの水泳教室の日がきた。


バスに揺られて、私は市民プールの前に降り立つ。


ジリジリと真夏の日差しが照りつけた。



「…はぁ…ドキドキする…」



持ってきたものをチェックして、あたしはゆっくりと足を踏み出した。


服は……


ヒメが選んでくれたのとは違うのを着てきた。



あの日、ヒメと優香さんの後ろ姿を見送った日から


その服は一度も着ていない。


見るとあの日を思い出してしまうから…

クローゼットの奥に閉まった。




ヒメとは、あの日以来連絡を取ってなかったんだけど


…今日の朝、一言だけメールが入っていた。







『 溺れるなよ』

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