テキストサイズ

片想いの行方

第17章 深まる謎

………………



「………………」




ダメだ……

思い出すと、また体が熱くなる。




あのあと、すぐ後ろで足音が聞こえてきたから、ヒメを突き飛ばすように起き上がった。



帰り道はお互いに無言。



でも、チラッと見たヒメの横顔は、いつものしれっとした感じと何ら変わりなかった。



もう…


なんであたしばっかり、こんなにドキドキさせられるの?


惑わせないでよ…






「あたしが好きなのは……蓮くん」




あたしは小さく呟く。




そう、あたしが好きなのは蓮くん!


何も戸惑うことないって!


しっかりしろあたし!!










その時、後ろから声がした。






「香月?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ