テキストサイズ

片想いの行方

第27章 ヒメの願い

私は静かに言う。


『確かに美和は……引っ込み思案で人見知りなところがあるから、誤解されやすいけど。

私やヒメなんかとは違って、とっても心がピュアなのよ。

私はそんな素直な美和が好きだから、親友になったの。


蓮くんのことだって……美和は本気で好きなんだよ。


あんなに毎日図書室から飽きずに眺めちゃうくらい、蓮くんを一途に見てるんだよ』




……私の言葉を黙って聞いていたヒメは




ふっと笑って言った。







『……あぁ、知ってる。





だから俺は……




蓮を優香から離して、美和とくっつけたいんだ。






あれだけ素直で、真っ直ぐに蓮を想う美和となら………





蓮は、きっと本当の自分に戻れる』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ