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片想いの行方

第4章 特別補習



土曜日の午後。


誰もいない教室で、蓮くんと2人きり。


机に向かい合ってる。





…だめだ。

沈まれ心臓。

気を抜いたら鼻血出そう…。




「…で、ここでこの方式を当てはめて、xの値を…」



蓮くんの低い声が響く。


風が吹くとふわっと僅かにプールの香りが漂って。


あたしのドキドキは止まらない。


ツンツンに尖った髪がまだ少し濡れている。


美しく整った顔だなぁ…


てか、指も長くてきれい…












「…香月。 聞いてる?」

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