片想いの行方
第5章 デート?
ヒメは、話している途中から頭をがっくり下げ、右手で顔を覆った。
な、なになに……?
なんか言ってくれなきゃ分からないんだけど…。
「ちょっと来い」
ヒメはあたしの腕をガシっと掴み、そのまま街の中へ進んでいく。
「ちょ、ちょっと痛いって!」
すごい勢いで引っ張られるから、あたしは思わずその背中に向かって言った。
だけど、ヒメは止まらない。
そのままメイン通りの大きなショーウィンドウの前に来ると、私をガラス面に向かって立たせた。
いたた…
なんなのよもう…
意味が解らず前を見ると…
ガラスに映った自分の姿。
え…?
あたし……
「…………ダサッ!!!」