片想いの行方
第62章 過去と未来
「………美和の真実の想い。
ちゃんと届いたよ。
はっきり決めた答えを聞けたから
………俺は大丈夫」
「……蓮く……」
蓮くんは私から手を離すと、微笑んだままスーツケースを手に取った。
「 “ 俺の次にイケメン ” によろしく」
「……………!」
「じゃあな、美和」
蓮くんはそのまま搭乗口に向かって歩いていく。
その後ろ姿が、少しずつ小さくなる。
「………………っ」
散々迷惑をかけたくせに
これ以上何を言うっていうの
だけど
最後のワガママを言っていいなら………