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片想いの行方

第64章 片想いの結末




「煽りやがって」


「…………!?」





そのまま寝室に運ばれて、ベッドの上に落とされた。




「もう1回言えよ」


「……えっ?……」





起き上ろうとする私を、真上からヒメが固める。


両手を万歳させられた格好で、その手首を掴まれて。


な、なんか押さえつけられて、動けないんですけど……!





「………さっきの。
もう一度言ってくれない?」





乱暴な姿勢とは裏腹に


ヒメが少し切ない表情になり、柔らかい口調でそう言ったから。


私はドキドキしながら、その瞳を見つめる。





「……本当の想いだよ」


「それじゃねーよ」


「……今、凄く幸せ」


「そんなの分かってる」






ヒメの顔が近付き、触れるか触れないかくらいの位置で唇が止まる。


………心臓、破裂しそう………










「……ヒメが、好き」

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