片想いの行方
第67章 ☆立場逆転
エレベーターが着く。
「じゃあ、先に行ってるね。
会社出るとき、また電話し……
………!!」
エレベーターの扉が開いた瞬間
一歩足を踏み出した美和を、後ろからぐっと引き寄せた。
「……ヒメ……っ ん……!」
エレベーターの扉を片手で押さえて
もうひとつの手で美和をがっちり抱えて、その唇にキスをする。
「………っ……んんーっ」
舌を絡めて、美和の体から力が抜けるのを確認してから
俺はそっと唇を離した。
「充電完了。
続きは帰ってからな」
「~~~~~!!///」
顔を真っ赤にして、プルプル震える美和を乗せて
俺は一歩下がり、ニッと笑って手を挙げた。
キスしたことで、少しだけ復活したけど。
美和に完全に惚れてる俺は、まだモヤモヤした気分を残しながら
再び上がってくるエレベーターを待った。