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片想いの行方

第7章 現状報告

そうなったら、万一奇跡が起きてお近づきになれたとしても…


夏の間は一緒に居られないってこと!?



い、いやいや…

そんな一気に飛躍するわけないでしょ。

なんておこがましい…。



あたしは頭の中に浮かんだ妄想を振り払った。




「まぁ、とにかく頑張んなよ」


アンナは笑いながら言った。


「蓮くんのプライベートって謎だし、私も詳しく知らないからさ。

ここは黙ってヒメに頼むしかないね。

あいつ、ああみえてもいざというときはいい加減な事しないし、大丈夫だよ」




「うん、そうだね…」




お昼が終わるチャイムが鳴る。



午後が終わればいよいよ始まりだ。



あたしはドキドキした気持ちを抱えたまま、中庭を後にした。

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