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片想いの行方

第71章 ★君のままでいい

「……あ、ありがとう……!」



その後ろ姿に向かって、私は何とか声を絞り出す。



「貴方の、言う通りだわ。
大事な事を、思い出させてくれて
……本当にありがとうございます」

「……………」



え?何?と、もう1人の男性が首を傾げる隣りで

振り返った彼が、再び口を開いた。




「もうひとつ、俺から言えることは」




彼は、極上の笑顔で続ける。




「………蓮は、自分の恋人を何よりも大切にする男だ」


「…………!!」


「俺が言うんだから間違いないねーよ。
だから、何も心配しなくて大丈夫」




………蓮の親友は

それだけ言うともう一度微笑んで、搭乗口へと向かって行った。




「……………っ」




涙が止まらなくて、両手で顔を覆う。

彼の言葉が胸に響く中、私は呟いた。




「………選べないよね………」

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