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片想いの行方

第73章 ★結局、仲良し

▼side... 蓮



……さっきまでの俺は、俺じゃない。

普段、いくら本来の姿を隠してるからといって

あれが俺だとは到底考えられない。



瑠璃と別れて、搭乗手続きを済ませた後のラウンジゲート。

俺は窓際の待合ソファに腰掛けて、1人で項垂れていた。



「……全部、瑠璃のせいだ……」




ここに来るまでの自分の言動が痛すぎて、独り言が止まらない。



瑠璃の優しさに感激して、熱い気持ちと愛しさが止めどなく溢れてしまった。

口にした想いに、嘘は無い。


……だからといって、あんな公共の場で愛を叫ぶ必要ねーだろ。




涙目で俺を見つめる瞳と、いつも凛としている瑠璃の乱れた姿に

欲望が暴れ出してしまった。


……だからといって、彼女の職場で襲うバカがいるかよ。



「………俺って………」




1人で無意味なツッコミの繰り返し。

穴があったら……なんて程度のもんじゃない。

ニューヨークどころか、宇宙にでも打ち上げてほしいくらいの気分だった。

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