pure love
第11章 【最終章】未来 〜side 凛〜
バサバサバサーッ
手の中にあった筈のファイルが、床に散らばる。
「ちょっと、凛ちゃん⁈ 」
先輩ナースの眉間に皺が寄せられる。
「すみません‼︎ 」
手から滑り落ちたカルテを、慌てて掻き集めた。
「相変わらずドジだな」
「お兄ちゃん…」
ササッとカルテを拾い、渡してくれるのは兄の優太。
今では一人前の医師となり、実家である秋村病院で父と共に働いている。
「そういや、今日から新しい医師が来るぞ」
「え?」
「凛と同い年だってさ。アラサー同士仲良くしたら?」
そう言って意地悪く笑う兄は、2年前に結婚した。
2歳年下の弟は、兄弟のなかでも一番早く結婚して、今では3人の子供のお父さんだ。
なのに…
私は、今だ蓮を引き摺っている。
手の中にあった筈のファイルが、床に散らばる。
「ちょっと、凛ちゃん⁈ 」
先輩ナースの眉間に皺が寄せられる。
「すみません‼︎ 」
手から滑り落ちたカルテを、慌てて掻き集めた。
「相変わらずドジだな」
「お兄ちゃん…」
ササッとカルテを拾い、渡してくれるのは兄の優太。
今では一人前の医師となり、実家である秋村病院で父と共に働いている。
「そういや、今日から新しい医師が来るぞ」
「え?」
「凛と同い年だってさ。アラサー同士仲良くしたら?」
そう言って意地悪く笑う兄は、2年前に結婚した。
2歳年下の弟は、兄弟のなかでも一番早く結婚して、今では3人の子供のお父さんだ。
なのに…
私は、今だ蓮を引き摺っている。