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pure love

第5章 兆候?

ピーッ

試合開始早々、平野に足を引っ掛けられ倒れた紘平。


「明らかな反則だろ!」

直ぐに起き上がった紘平が平野の胸ぐらを掴む。


誰もそれを止めないのは、紘平が平野に転ばされたのが、誰が見ても明らだったから。

なのに、

「違います。すみませんでした」

ガバッと頭を下げる平野。

紘平の手が思わず離れる。


「うーん…次からはお互い気を付けろよ」

体育教師からも見えていた筈なのに、そう言って試合を再開しようとする。


「はい」

素直にそう答えた平野は、蔑むような目で紘平を見て、更に俺の方を見た。



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