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pure love

第5章 兆候?

「奏!」

奏へとパスが回る。

再びシュートが決まる事を願って、クラスメイトからはまた歓声が上がった。


「奏ぇ、行けーっ」

「決めろーっ」

ラフプレーに倒れたクラスメイトは、誰よりも大声で叫んでいた。



(あ…! 危ない‼︎ )

そう思った時には、平野とそのクラスメイト2人が奏に向けて突進していた。


俺の声より速く、奏の身体が吹っ飛ぶのが見えた。


ドサッ

倒れ込んだ奏の上に、平野のクラスメイトが重なるように倒れ込む。


「いってぇ…失敗した……」

床にぶつけた肘を押さえて立ち上がる平野のクラスメイト。


だけど、

「───痛っ…」

起き上がろうとした奏は、足を押さえ再び蹲った。



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