神様の独り言
第5章 神様は朝日を掴む
「ハキ…大丈夫よ」
その頃…道子は少年の体に着いた傷を…
母猫が子猫にするように…
一つ一つ…舌で舐めてやっていた――――――…
「う゛…うぐあぁ…」
少年は、道子の行動に…どうしたらいいか解らず…うつむき…
舌の這う感覚に……
ビクビクしつつ…恐縮する…
手の甲から徐々に舐めて行く道子…
新しい傷から…
さっき付けられた傷まで――…
道子は、ハキと言う人間を確かめるように…舐め進める…
「///ぅ…ぎぃぐぁぃあ」
少年は……優しく触れる道子を―――――――――…
あの朝日の日と同じように…
愛しく……眩しく…感じ始めた
そして…力を込めて握りしめていたシーツを…ゆっくり…手放した―――――――――…
まるで…固く閉ざされた扉が…
ゆっくり開く様な…
そんな…心の開放が……
道子には伝わってきた―――…