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僕はもう君を抱けない

第4章 今宵は嵐の予感

美憂ちゃんが落ち着いてから、店を出た。

帰りは2人とも一言も話さずに俺の最寄り駅に着いた。

「俺はここだから、じゃあね。」

あえて普通を装いたくて笑顔で別れた

「…。」

美憂ちゃんは俯いたままで扉は閉まった

もう会えない?

せっかくやっと会えたのに?

今言わなきゃもう、君は俺を避けるようにどこかに行くのだろう

そんなの嫌だ、絶対嫌だ。

何か言わなきゃ…何か

「また…、また会えますか?」

電車は段々遠のいて行く

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