溺れる愛
第28章 あなたの深い愛に溺れていたい
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「へぇ…いい部屋に住んでんじゃん」
『そうでしょ?窓から見えるこの景色が気に入って即決しちゃった』
あれから私の家に場所を変えて
リビングでくつろぐ那津に珈琲を淹れた。
再会したら、泣いちゃうかも…なんて思っていたのに
何故だか涙は出て来なくて
さっきから私、ニヤニヤしてばっかり…。
すると那津と目があって
「こっち来いよ」
って優しく微笑まれて
私はかなり照れながら、だけど吸い込まれる様に
那津の隣に座って
その肩に頭を乗せた。