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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第1章 始まりはまるで最悪のドラマのように

 百歩譲って、それは恥を承知で堪え忍ぶとしても、幾ら何でも式の直前になっての一方的な婚約破棄は承知できかねた。
 冷静を常にモットーとしている自分としたことが、あのときは動転のあまり、金切り声になってしまった。
―とにかく、済まない。僕は君に恨まれて当然のことをしていると自覚はある。恨むなら、好きに恨んでくれ。
 ある意味、捨て台詞ともいえる科白だけで電話は一方的に切られた。

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