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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

 憎らしいことに、剛史は涙眼で笑っている。
「済まん、機嫌直せよ。でも、美奈が俺じゃない何か別のことを考えてたのは丸分かりなんだからな。これで上手く俺をはぐらかせたなんて考えたら甘いぞ」
 真顔になった剛史に美奈恵は慌てて言った。
「別にたいしたことじゃないから」
「いや、駄目だ。俺たちの記念すべき初夜に、お前がたとえ一時たりとも他のことを考えるのは許せない」

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