テキストサイズ

レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

 美奈恵は声を殺して泣いた。そう、剛史が自分を愛していると彼自身からはっきりと告げられた時、何故、泣いたのか?
 その理由は彼には告げなかったけれど、はっきりしていた。自分たちに未来がないことは判っていたからだ。剛史と知り合ってからもう二十二年になる。この恋がいつから始まっていたのかは判らないが、見込みのない恋であることは判っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ