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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第1章 始まりはまるで最悪のドラマのように

「あら、それだけ剛史が魅力的ってことでしょ。だから、凪(なぎ)ちゃんがあれだけ剛史に熱を上げたのよ」
 あのときのことを思い出して笑いながら言うと、剛史はむくれた。
―冗談言うなよ。俺はマンションに帰ったら、あの子が大きなバッグ下げて〝あなたと暮らすために、家出してきました〟なんて俺を待ち受けてて、もう冷や汗どころか鳥肌だったんだぜ。もう二度と、あんな想いはしたかねえや。

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