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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第2章 偽りのウェディング・ベル

 その数時間後、美奈恵と剛史は京都駅に向かう新幹線に乗っていた。
 新幹線に乗り込む前、ちゃんとN市役所に出向いて婚姻届けを提出している。これで祖母の指示したように所定の三泊四日の京都新婚旅行を無事終えれば、成功である。
「おい、だから、こうして謝ってるじゃないか。良い加減に機嫌直せよ」
 と、剛史はずっと美奈恵に謝りっ放しだ。
「あら、何がどうしたって?」

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