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コンサートは始まった。

俺達は、お互いのパートを必死にこなしていった。
時々アイケコンタクトをしながら、まわりに気付かれないように。

俺の顔をした翔君が、トークを盛り上げる。
翔君の顔をした俺が、冷静に突っ込む。
お客さんは気が付かずに盛り上がる。

お客さんは誤魔化せても、長年付き合ってるメンバーは誤魔化せない。

口には出さないけど、時々不思議そうな表情する。

特に、まーとリーダーはなにやら曇った顔をしている。


コンサートも終わりが近づいてきた。


あと少し、もう少しでコンサートが終わる。
あともう少しで、もとに戻れる。
もとの自分に・・・。