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俺はここだよ

第25章 お・ま・け

ー翔sideー



ホテルへ戻ってきた。
智は俺の荷物を持ち、部屋まで来てくれた。

久しぶりに智と二人きり。
嬉しさのあまり、思いきり智の胸に飛び込んだ。


「智・・・」


優しく俺を包み込んでくれる智の胸の中は、広くて暖かい。


「智の匂いだ・・・これ夢じゃないよね。
俺、夢見てるんじゃないよね」

「翔ちゃん、夢じゃないよ。
間違いなく翔ちゃんは、俺の胸の中にいる」


そっと見上げ、キスを求めた。
智の唇が俺の唇に重なった。
背中に回していた腕を智の、首に回した。


「翔ちゃん、今日はここまで。
無理したら、明日に差し支えるでしょ?」

「えっ?・・・あぁ・・・うん」


せっかく元に戻ったのに、そんな・・・


「せめて今晩一緒に居てくれても・・・」

「そう思ったけど、お互い我慢出来なくなっちゃうでしょ?」


そう言って智は、俺のおでこにキスをして、部屋を出ていった。


「はぁ・・・シャワー、浴びてこよっと」

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