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「再会」と呼べる「出会い」

第13章 ごめんなさいじゃ足りない

日曜日 
夜の街は明日を控えて
とても静かだ。

昨日や一昨日に比べれば
人は殆ど歩いていないし
車も通っていない。




風呂に入る前の一時間
俺は毎日この街を走っている。




あ オレ、香田です。一応。

ごめんな コロコロ変わって。




走っているのは勿論鍛える為
…に加えて
ストレス発散っていうのもある。
やっぱアレだ。
身体動かすと頭もスッキリするんだわ。
そんで、風呂入って勉強する…と。

人類の未来を託されているとは言え
一応俺、受験生だから。

家業が大工っていうのも影響して
建築士目指してます。
いつかじいちゃんや親父に
認めて貰えるような
凄い家を作るのが夢なんだ。



学校近くの橋の上まで来た。
水面に反射する月の光は眩しい位だ。


本当に静かだな






あれ



橋の袂で誰かが佇んでいる
あの黒い影は



「リョウちゃん」



次朗さんだった。

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