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「再会」と呼べる「出会い」

第15章 そして繋がる

「うん これは確かに
 許すまじき事だよね」






次朗君の息が
私の前髪を揺らした。


「約束を破った子には
 罰が必要だね」


恐る恐る
見上げた次朗君の瞳が
キラリと光った。



ドキ…




「今日で 三日目か」




ドキ…




「あ あの…」

「…」


次朗君の目が据わる。
…なんか 怖いよぉ…




「…じ 次朗君!
 仮にも彼女がいるんだから
 こういうのは良くないよ」

私は距離を取ろうと
身体を起こした。



「この流れで
 それを言う?
 …それこそ本心じゃないでしょ」



バレバレだ。



ミズカの記憶を戻した私には
神鳥さんが次朗君にとって
どういう存在なのかもよく分かる。



神鳥さん
…月ちゃんは
ハルシオさんの大切な人

二人が現世で
今度こそ幸せになれるように

私達の共通の願いでもあった。



「神鳥さんと付き合ってる事情 
 私はまだ聞いてない」

「…言ったら 何くれる?」

「交換条件
 出すことじゃないよね?」



私、なんかちょっと強気。


「…本当に記憶を戻したんだ」

「戻ったら困ることでも
 あるの?」


「…っく っく …く」

何か変なこと言ったかなぁ…?



「…きゃ!!」


…ドサ




「愛してる」


「な  え   …」




キーンコーンカーンコーン




本鈴、鳴っちゃった。

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