*ドSな彼……ちょっと苦手です…………
第2章 ドSになる前
『俺さ………中学の頃、付き合ってた女がいてさ。
その女が、一見清楚そうな奴だったのに
付き合ってみたら、かなりのドMでさ………
そいつは、言葉攻めとか意地悪とかされるの好きだったらしいんだ………
でも、俺はそういうの無くて、期待に答えられなかった………だから、振られたんだ。
でも、どうしても諦められなくて、ドSになる努力をした。
そしたら、いつの間にかこの辺じゃ有名なヤンキーになってるし、ドSになってるから…
また、そいつに会いに行ったんだ………
そしたら、ドSになっててさ………
笑えるよな……ははっ
でもさ、俺……まだ好きだったんだよな……』
吉木の目からは、涙が溢れていた………