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闇の王と光の騎士

第3章 混沌の幕開け

国王室のさらに奥、国王の居住スペース。

大臣であってもほとんど立ち入ることができない区画がある。

すまいるがそのスペースに戻るとリビングに待ち受けるものがいた。

「ああ。お前か……もう来ていたんだな……」

「はい。すまいる様……」

その人物は漆黒のローブを纏っていた。

鋭く冷たい眼差しに真っ赤な唇が印象的なその人物の名は霧里朱蘭。

落ち着き払った態度も相まって大人びて見えるが、わずか15歳の少女である。

「いよいよだな……この世界はもう一度……俺の手で生まれ変わる」

すまいるがニヤリと笑うと霧里はスッと頭を下げた。

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