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美智子「ま…」

真宙「…」


止める間もなく
真宙は去って行ってしまった


美智子「！？」

玲「目的はもう済んだからね」

美智子「…」


催眠が解けたのか
自由に動く事が出来た美智子

だけど美智子は真宙を追いかけず
突っ立っていた


美智子「…最低」

玲「…」


こんな事をした玲も
不覚を取られ操られた自分も
玲の言葉を信じ自分を信じてくれなかっ
た真宙も

みんな最低だった


美智子「…」

玲「人間って不思議だね」

美智子「は？」

玲「目から水が出るなんて不思議」

美智子「…そうだね」


どんなに頑張っても
人間の目から水が出るわけはなく
美智子の目から出ていたのは熱くて辛い
涙だった


美智子「…」