溺れる電車
第10章 15年後…。
15年後―――…
「小百合、咲良」
私は、かなり歳をとって、優人もそうだった。
でも、優人は年をとってもかっこよかったけど。
「はーい」
「んっ、制服似合っているわ」
「ほんと?」
「ああ、可愛い」
「それって、どうせ。ママに似てってことでしょー?」
「ま、まあな///」
小百合と咲良という顔のよく似た双子が生まれた。
15歳。
高校の入学式だ。
ピンクの女子高の制服に身を包んでいた。
「さっ、行きましょうか」
「はぁっ、緊張するね」
「ねー」
「緊張って、ただ話聞いてるだけだろ」
「はあっ?うちらはスピーチがあるの」
「そうなのか?」
「ええ、2人とも首席で入学なんだから」