仰せのままに
第4章 可憐様。
「初めまして。和くんと、仲良くさせてもらってます。永野可憐、です。」
可憐というよりは、可愛い系。
薄いピンクのワンピースが、顔を引き立てて、妖精の様な人だった。
「イメージと全然違ったね。」
と、メイド達が口々に言うなか、
私の目には、
親密にからめられた手。
隣で、はにかみながら立ってる和也様が、
離れなかった。
彼の家に来る。
と言うことは、
例えお金持ちでも、普通でも、
今宵、肉体関係を持つことに、変わりはない。
そのことに、妙に冷静でいなかったら、私は、
わざわざ、自分からベッドメイキングをしたり、しないだろう。