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先生、駄目ですっ……

第6章 数学の補習 2

「田崎先生っ……」

数学の授業の終わりに私は先生に駆け寄る。


「ん? なんだ、広岡?」

先生はもちろんあのとき以来私を愛美と名前では呼んでくれない。

「そ、の……わからないところがあるので……放課後……教えてもらえないですか?」


「わかった」


いつも通りの無表情で了解すると先生は立ち去っていった。

あの放課後の補習の出来事が幻だったかのように、先生は淡白だった……

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