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先生、駄目ですっ……

第7章 図書委員の継承 2

「えっ……」

「私は以前この学校に勤務していました。再びこの学校に----」

嘘っ……

10年以上前の写真とほぼ変わらない上品な美しさで全校生徒に笑いかけていた……


なんで!?


私は慌てて壁際に立つ甲斐先生を見た。

先生は少しだけ口許を緩めて壇上の瑞浪先生を見守っている。


(嫌ッ!! 見ないでっ!! なんで笑ってるのっ!? 私の方、見てよっ!!)

涙もろい私は雫がこぼれないようにぎゅっと唇を噛んでいた。

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