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先生、駄目ですっ……

第11章 数学の補習 3

「どうなんだ、愛美?」


「…………」

答えないことを答えと受け取った先生は私の手錠を外した。


「愛美は岳人君と幸せになりなさい。それが一番だ」

それだけ言うと先生は立ち上がって玄関に向かった。

「さあ。帰るんだ」

私は立ち上がれなかった。


「嫌……です」


なにも考えられないのに言葉は口から出ていた。

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