先生、駄目ですっ……
第11章 数学の補習 3
「おはよー、愛美」
翌朝、岳人が笑いながら肩を軽く叩いてくる。
「おはよう」
岳人の顔は見れなかった。
「どうした? テンション低め?」
「別に……」
岳人に合わせる顔がないのに……
なんでそんなに優しく接するの?
「愛美、今度の日曜に遊びにいこうぜ。テーマパークの無料チケットもらったんだ。ほら、愛美行きたがってたろ?」
岳人だって私の様子がおかしいことくらい気付いてる。
けれど気付かない振りをしてテンションあげてくれる。
それが余計に痛かった……