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先生、駄目ですっ……

第12章 図書委員の継承  3

甲斐先生っ……


着信応答しそうになり慌てて携帯を鞄の中に入れる。

くぐもった着信音がいつまでも鞄の中から聴こえていた……


ぎゅっと目を閉じてその音をやり過ごそうとしていた……

可愛くないな、わたし……

先生の声が聞きたいくせに……

先生に甘えた文句を言ってやりたいのに……


先生だって心配している……


それはわかってるのに、電話には出れなかった。

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