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先生、駄目ですっ……

第12章 図書委員の継承  3

「俺もフラれたんだよね~……」

「えっ?」

「今日、ここで待ち合わせだったんだけどさ……来ないな~って思ってたらメールが来てさ。別れようって……」

なんでもないことのようにさらっと言ったが、その人の顔は少し歪んでいた。


「別に私はフラれた訳じゃないですよ……」

浮かしかけた腰を椅子に降ろす。

「ちょっと用事ができただけみたいですから」

「へぇ……そうなんだ。そりゃ悪かったね、声なんてかけて」

辛そうに笑う顔を見てなぜだか胸が痛くなった。

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