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先生、駄目ですっ……

第13章 鬼の生活指導教員 3

親友が傷つくのを見るのはある意味自分が傷つくよりもつらい。

ましてや真面目で一生懸命な琴子が傷つけられるのを見るのは耐えられなかった。

飛び出して阿久津をひっぱたいて琴子を抱きしめてやりたい気持ちを必死で抑えた。

抑えたのは阿久津のためなんかではない。

琴子が納得のいく答えをまだもらえていないからだ。


「琴子は生徒で、わしは先生や。生徒と先生で付き合うことは……できん」

「そんなのっ……そんなのいいわけですっ!!」

琴子は大きな涙声で叫んで走り出した。

「琴子っ!」

走り出した琴子を阿久津が追いかけようとする。

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