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先生、駄目ですっ……

第3章 鬼の生活指導教師

私はその阿久津のムカつく笑顔に近づいて----


背伸びをしてほっぺたにキスをした。


「な、なななな……なんやっ!?」

「こういうことになるから女教師が来るんだろ!! ばーか!! なに顔赤くしてんの?」

私がキスしたほっぺたを手で押さえながら顔真っ赤にしてんの、ザマァ!!

「お前なぁ……」

「なに、もしかして私に惚れた? ロリコンなの? 変態教師!!」

「あ、あほぬかせ!!」

ちょっと恥ずかしいからさっさと歩いて振り返らずに言った。

「でもありがと……私のことを信じてくれて……」

「あほ。当たり前やろ」

ぺちんと軽く阿久津が私の頭を叩く。

「教師が生徒信じれんかったらおしまいやからな」

「……うん」

夜の街は少し風が温くて、でもそれがなんだか心地よかった。


鬼の生活指導教師  終わり

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