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LAST SMILE

第6章 初ライブは学園祭⁉︎







なんで?


「俺がバンドのブログサイトで公開しておいた」


は・・・。


はぁ!?




あたしは急いでケータイを開いた。


Blue skyと検索すると、すぐに出てきて、
そこにはずらずらと書いてあった。



―Rees元リーダ兼ドラムスのREIも加えての
 新成Blue sky!初ライブは・・・~―





「ねぇ!!何この写真!!」


そんな文章の横には、いつ撮られたかわかんない
あたしの歌っている時の写真が載せてあった。


「ごめん。REI。
 俺がモッチーに頼まれて撮ったんすよねー」


磯部くんが謝る。


嘘でしょ?
全然気付かなかった。



あたしがぶつぶつ言っていると、亜貴が言った。


「まぁ、Reesとしての“REI”じゃなくて、
 Blue skyの麗華として頑張れ」


「うん!」



亜貴に言われるとなんか、顔が綻ぶ・・・。


なんでだろう・・・。


あたしが素直に返事をすると、
祐兎があたしの顔を覗き込んだ。



「おい、お前熱でもあんのか?
 なんか素直すぎてキモい・・・」



「は?あんたに言われたくないわよ。
 あんただってこの間、めずらしく素直だったじゃない」



「・・・てめぇ」











どうしよう・・・。


こんなやつは置いておいて、
ほんとにどうしよう・・・。



人前で、ちゃんと歌えるのかな?


いつもはステージの後ろだった。


みんなに隠れて、ドラムを叩くだけ。


お客さんと近付くことはないし、
声を発したりすることもない。



だから、緊張なんていうのは全くなかった。


だけどボーカルって、思い切りど真ん中で、
思い切り前でしょ。



あーもう。


なんか、今から緊張してどうすんのよ。


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