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二人の未知〜X'mas短編

第1章 エピローグ


奈美のことをこんなに想ってる自分の気持ちに気づき、胸の苦しさにトオルは顔を歪め泣いた


やり直したい──



最初から‥


全てを‥やり直したい…



新しい一歩を
踏み出すために──





師走で人がごった返す中、12月中旬の街はクリスマスのデコレーションで飾り付けられとても華やかだった

トオルは、奈美がよく食べていた有名店のプリンを手にし自分がよく足を運んだ部屋を訪れた‥


部屋に明かりがついてない‥
まだ、仕事から帰ってないんだな‥


トオルはドアの前で奈美の帰りを待った‥



あいつ‥驚くだろうな…


トオルは手土産のプリンを眺める

思えば、トオルが奈美に何かしてやるのもこれが初めてのことだった‥

今まで三年も付き合って、誕生日もXmasも祝ったことがない‥

トオルはイベント時を奈美と過ごしたことがなかった

プレゼントのひとつも、お互い交換したことがない…トオルは奈美の誕生日さえも知らない

奈美に何かをしてやりたいと思うこともなかった

奈美の好きなプリン…
これだけは覚えてる‥

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