未来の彼方
第2章 不穏な電話
学校の授業もようやく終わり、
顧問を任されたサッカー部での部活動も終わりを迎えた頃。
グラウンドに立っている俺に、西先生が近付いてくるのが見えた。
・・・また嫌味なのかねぇ。
小さくため息をついた俺は愛想笑いをして頭を下げた。
「西先生。お疲れ様です」
「おう、お疲れ」
「すいません!あのー・・・僕、また何かしました?」
間違えた?
こんな聞き方したら
“自分のしたこともわからないのか?”
って言われるだろ・・・。
俺ってつくづくアホだよなぁ。
西先生の表情を確認すると、
予想的中。
これはお怒りですわ。
いつも以上に無表情で
いつも以上に威圧感がある。
「話したいことがある。
帰る支度をしたら駐車場で待っ てるように」
「え?うぁ、は、はい!」
先生はそれだけ言うと踵を返した。
俺は先生の後姿が小さくなるのを、ただボーっと眺めていた。
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