I'll be with you.
第9章 また、あの場所で……
光輝の背中に抱きつく私の手を光輝は力強くギュッと握った。
「先輩、後ろ見た方がいいですよ」
光輝の言葉でみんなが一斉に後ろを向いたので私もつられてその人達の後ろに目を凝らした。
「先輩、お久しぶりです」
2人の人影。
その時、花火の一瞬の光で誰がそこにいるのかすぐにわかった。
「ボスどうしますコイツら。
我らのマドンナにこんなことしたんスよ」
「死刑だな」
「コウ!ボスが死刑だってよ!」
木に寄りかかって腕組みしながらこちらを見つめる鋭い二人の目付き。
ふざけたこと言ってるけど目は本気で死刑にしそうなくらいだ……
『女の子にそんなことするなんて最低……
私の心友に……!
絶対に許さない……』
……え?この可愛らしい声は……?
心の背中に隠れてこちらをボロボロと涙を零しながら見つめる優ちゃんがいた